日本農業に食料危機が近づいている?

肥料の3大要素 リン酸・窒素・カリウム

秦野に移住し、農業の勉強をしていて気がついたことがあります。

肥料の3大要素「リン酸・窒素・カリウム」がないと作物はつくれません。
その中の『リン酸』肥料が店頭から無くなっていました。次いつ入荷するかわからないと言われました。

全くなくなったわけではありませんが、このままでは今の生産量が維持できないのは確実なようです。
肥料の枯渇=食料危機なのです。

以前から『窒素』肥料が無くなったとは聞いていましたが、今回のリン酸の方が深刻です。
それはこの肥料は人工的には作り出せないからです。
窒素肥料は空気から生産することができますが、『リン酸』は地下資源の『リン鉱石』を原料にするしかないからです。

国際情勢が変化したら

 政府の資料によるとまだ世界には80年分あるとされていますが、ここに国際情勢や大国の思惑が絡んでくると話が変わってきます。
実はリン酸肥料は、アメリカ・中国・モロッコの3カ国がほぼ独占しています。
それはこの3カ国が人類の食料=命を握っているということです。

日本も輸入に頼っています。今は商社の人が世界を駆け回って集めてきていますが、それもいつまでできるか不透明です。

アメリカは1990年代にリン肥料の輸出を制限し、99年にはアメリカからの日本の輸入量はゼロになりました。
中国は2008年に120%の関税をかけて、実質の禁輸措置をしました。2021年に一旦税率は戻しましたが、いつ禁輸するわからない状況です。
モロッコだけは今のところ大きな制限はかけられていませんが、同じように禁輸になるかわかりません。
そしてついに日本のリン酸肥料は底を尽き始めました。

食糧危機に備えて国民がすべきこと

 ではどうすればよいのでしょうか?
農家だけではなく国民全員が、迫っている食糧危機いや既に始まっている大問題を真剣に考える時がきています。
個人ではどうしようもないこと、政治でないと解決できないことがたくさんあります。
誰かがやってくれるのではなく自分のこととして、私たちは、現状を根本的に見直す時期に来ているのだと思います。

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