今からでも間に合う熱中症対策 ー暑熱順化とはー

例年になく暑い夏が続いています。
まだ7月というのに、早くも暑さ負けしそうな気配。
熱中症の危険でいえば、たとえば暑い中で立ちっぱなしでいるとフラフラっと倒れてしまう心配…

これは「熱失神」という状態で、暑さで血管が広がり重力で足の方に血液が溜まり、心臓に戻りにくくなると脳に十分な血液が行き届かなくなるために起こる症状。

「熱失神」を予防するために効果的な方法はあるのでしょうか。

日傘や帽子、さまざまな冷却グッズ、もちろん「小まめな水分補給」と

「適度な塩分摂取」は肝に銘じ、高温多湿の危険に対処しなければなりません。

◾️それでも毎年のように熱中症

それでも毎年のように熱中症を怖いと思う理由は⁈
それは「暑熱順化が出来ていない⁈」

暑熱順化とは文字通り、体が暑さに慣れた状態を用意するということ。
暑くなってからあわてて対策する急場しのぎでは追い
つかず、倒れて救急車を呼ぶこと、最悪は命取りに
なりかねません。

また、一度熱中症になると体のスイッチが入りやすく癖になるとも言います。

⚫︎暑熱順化していない身体

・皮膚の血管が開かない
・汗が少なく蒸発しにくい
・塩分を失いやすい
・水分補給しても回復しない(←重要)

⚫︎暑熱順化した身体

・皮膚の血管が開く
・汗が多く、蒸発しやすい
・塩分を失いにくい
・水分補給で回復しやすい(←納得)

◾️理想の熱中症対策、予防を考えるなら⁈

医師によれば、心がければ数日から2週間で「暑熱順化」は可能と言います。
今からでも遅くない方法をご提案します!

①汗腺を鍛えるために汗をかく条件を整える

・普段から体を動かす習慣を持っている(例 ウォーキング、階段や坂道を選ぶ、ひと駅歩く等)
・シャワーばかりでなく湯船に浸かることで、日頃から汗腺を開かせ体温調節機能を働かせるように慣らしておく。

気温が高くなり体温が上昇しても、日頃から体温調節がうまくいっていればを熱を外に逃すことができ、急場や危険な状態を避けられ、暑熱順化の発動によって「水分補給で回復する」状態にするわけです。

②足の筋肉ポンプを働かせる

実は太り気味の人ほど熱中症リスクが高いのは、皮下脂肪が断熱材となって熱解放の効率が悪いことや、座り時間が長く運動量が少ないため血液量も少なく、筋肉ポンプの働きが弱いこと(代謝も悪い)が理由です。

ほかにも熱中症になりやすい人は、寝不足、運動不足など、もともとなりやすい要因を持っていると考えられます。

実際、部屋でじっとしている方が体温はわずかに上がり、眠れない時も上がります。歩くなど適度に動いている方が体温は下がる傾向にあります。


湿度の高い日本では汗が蒸発しにくいため、深部体温を下げるには出来るだけ動いて適度に汗をかき、気化させて体温上昇を防がなければなりません。

なので、ただ立っているよりは歩く、炎天下で立っている場合は踵の上げ下げや膝の屈伸など、脚の筋肉ポンプを働かせて汗で失った体液、血液をいち早く循環させましょう。

③動いて汗をかいたあとに飲むなら牛乳⁈

適度な運動やトレーニングのあとは、傷んだ筋肉の修復を果たすため糖質やたんぱく質をバランスよく含む牛乳を飲むことで、効率よく筋肉に吸収させ、筋肉量のアップが図れます。

牛乳に含まれるタンパク質が肝機能を高め血液量が増えると、皮膚の表面の血管まで血液が届き、発汗が促され、体温を調節してくれるので熱中症対策になるというわけです。

スポーツドリンクは糖分が多いので大量の汗をかくスポーツや長時間の外仕事をされた場合以外は飲み過ぎ注意ですね。

私が飲んでいる「低温殺菌牛乳」「パスチャライズ牛乳」は60から70度で低温殺菌され、生乳本来の自然に近い風味と味わいで、たんぱく質のカゼインやラクトフェリン、ビタミンA(レチノール)、そしてカルシウムなど栄養も豊富。

乳脂肪分を低圧均質化(ホモジナイズ)しているのでお腹にも優しく作られています。

もちろん牛乳がどうしても合わない方もいらっしゃいます。和食中心のお食事ならお味噌汁や梅昆布茶など、日本人の腸に合ったものを組み合わせ、腸内細菌のバランスを安定させるのもgood!

一般的に流通している120から150度で高温殺菌された牛乳は賞味期限を長くし流通には適しても、高温で殺菌されるため有用な菌まで殺してしまいます。タンパク質が熱変性された独特の匂いや、味の変化で牛乳嫌いになってしまうことも…

賞味期限の短い、流通量の少ない低温殺菌牛乳は少しお高めですが、私は天然のサプリメント感覚で運動後や健康維持に選んでいますが、なにより美味しいので飲み過ぎ注意(笑)

適量はコップ一杯200mlですが、単に水分補給というだけでなく食欲のない時や体作りのためにもおすすめです。

暑さから避難するという「守りの対策」に対し、積極的な「攻めの暑熱順化」は、エアコンなど「環境」に頼るだけでなく「体の中から適応力をあげる」対策。

水分や塩分を摂っているからと安心せず、日頃から良い汗をかき、筋肉のポンプ運動と運動後の乳タンパクで攻める対策で、例年の熱中症を過度に恐れず、動ける夏にしたいですね!

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