かっこつけたがる人に限って、かっこ悪い生理現象を我慢しようとします。
あくびを我慢し、くしゃみを我慢し、おならを我慢します。
本来、あくびは、酸素が不足した脳に酸素を供給しようとするための生理現象です。
くしゃみは、鼻にごみが詰まったときに、吐き出そうとする生理現象です。
おならは、大腸に発生したガスを吐き出そうとするためにある生理現象です。
男女、国籍は関係ありません。
人間として生きていくために、誰にも備わっている体の調整機能です。
大切な意味があるからこそ、体が勝手にそうしようとしているのです。
そうした自然には、できるだけ従うようにしましょう。
勉強や仕事をしていると、ふと、あくびが出ることがあります。
大きな口を開けると、誰もがだらしなく見えます。
あくびのタイミングは不規則に思えますが、実際はきちんと意味があります。
あくびは、血液中の酸素の欠乏によって起こるものです。
眠かったり疲れたり退屈だったりすると、呼吸が浅くなり、血液中の酸素が不足します。
不足した血中の酸素を補うため、大きく口を開けて深く呼吸をするのです。
体を正常な状態に戻す、生理反応の1つ。
あくびが出たときは、血中の酸素が不足してしまうような状況に置かれていると考えていいでしょう。
自然に出るあくびは、体からの大切なメッセージです。
「生活を見直してください」という意味があります。
あなたのあくびの原因はなんでしょうか。
あくびが出た瞬間、自分の状況を見直して、血中の酸素が不足するような原因を探ってみてください。
睡眠が不足かもしれません。
日頃の疲れがたまっているのかもしれません。
充実した時間が遅れていないのかもしれません。
いずれも、好ましい状況ではありません。
警報ではありませんが、注意報です。
理想は、あくびのない生活です。
睡眠をしっかり取って、疲れもなく、充実した時間が過ごせていれば、あくびが出ることもないのです。
ぼうっとしたときにあくびをすると、頭の回転がよくなります。
あくびに対して、よくない印象を持っている人が多いようですが、実は逆です。
そもそも、あくびは生理現象であることを思い出しましょう。
生理現象とは、体の悪い異変を、正常に戻そうとする生理調整機能のことです。
あくびが出る理由は、脳への酸素が不足しているからです。
酸素が不足する理由は、さまざまです。
睡眠不足だったり、疲れていたり、あるいは何かに集中して呼吸が浅くなっていることなどです。
不足して鈍くなった脳の働きを元に戻そうとするために、生理的にあくびをして息を吸い込み、酸素を取り入れようとします。
したほうがいい。
事実、あくびをした後は、眠気や疲れが軽減され、頭の回転がよくなります。
- 「でも、わざとあくびをするのは、不自然ではないか」
私も、同じことを考えました。
そこで思いついた方法は「深呼吸」です。
あくびがだめなら、深呼吸をすればいい。
わざとらしいあくびが不自然であるならば、深呼吸であれば自然です。
私は勉強をするときに、よく深呼吸をします。
大きく息を吸い込むと、脳の状態が晴れやかになり、勉強も覚えやすくなります。
少なくとも、気分はよくなるはずです。
物覚えをよくするために、まず大きく息を吸い込んでみてはいかがでしょうか。
何かに集中していると、つい呼吸が浅くなります。
呼吸が浅くなると、酸素が不足して、脳の働きが鈍くなる悪循環です。
その悪循環を断ち切るために、深呼吸をしましょう。
緊張したらあくびをしましょう。
あくびは、眠いとき・退屈なとき・疲れたときに起こる呼吸運動。
呼吸中枢が刺激されて起こる、生理現象の1つです。
血液中の二酸化炭素の濃度が高くなると、不足した酸素を補うため、自然と大きな口が開いて息を吸い込みます。
退屈な話を聞いているとき、何度もあくびが出て困ったことがあるのではないでしょうか。
そんなあくびですが、緊張をほぐすときに役立ちます。
緊張したら、あくびをしましょう。
もちろん本当のあくびではなく、あくまであくびの真似をします。
ただ普通に口を開けるのではなく、できるだけそっくりの真似をします。
人に見られて恥ずかしいなら、人目のないところなら、思い切りあくびの真似ができます。
すると、どうでしょう。
あくびの真似をした瞬間、体全身の力が抜け、緊張がほぐれるはずです。
あくびの真似によって、不足していた酸素が補われ、脳がリラックスしたのです。
あくびと緊張は、真逆の行為です。
あくびの真似をすると、適度に緊張がほぐれます。
嘘でもいいから「緊張して退屈だな」と思いながら演技をすると、さらに効果的です。
あくびの真似をしているうちに、呼吸中枢が刺激され、本当のあくびが出ることもあります。
いつもは退屈なときに出るあくびが、こんなところで役立つとは誰が思うでしょうか。
笑ってしまうような方法ですが、意外と緊張対策に有効です。
緊張による震えを止める方法 その5
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あくびの真似をする。
スピーチ前・プレゼン前・面接前。
強い緊張を感じて落ち着かないとき、自然とあくびが出た経験はありませんか。
あくびといえば、眠いとき・退屈なとき・疲れたときに起こるものと思われがちです。
緊張したとき、汗をかいたり心拍数が上がったりする現象なら自然ですが、あくびは不自然な様子に思えます。
緊張する場面なら、むしろあくびどころではないと考えるのが普通でしょう。
しかし、実際に緊張すればするほど、あくびが出やすくなります。
なぜ緊張したとき、あくびが出るのか。
それは、緊張しすぎている心と体をほぐそうとする、脳の防衛本能です。
緊張が過度の状態になると、脳は大きなストレスを受けます。
呼吸が浅くなり、脳が酸素不足に陥ります。
強いストレス状態が続くと、脳に悪影響を与えます。
この状態がさらに悪化すれば、最悪の場合、命の危険にかかわる可能性もあります。
そんなとき脳は「このままではいけない。何とかしなければいけない」と防衛本能が働きます。
強制的にストレスを和らげようとするため、あくびが出るのです。
あくびによって、不足していた酸素を補い、少しでも精神的な余裕を取り戻そうとします。
緊張したときのあくびは、必死でもがいているサインとも言えます。
もし緊張したときあくびが出たなら「適度な緊張」ではなく「過度の緊張」に陥っていると判断できます。
「早く改善しなさい」という脳の警告ですから、素直に従うのが賢明です。
休憩や気分転換など、緊張をほぐす工夫をしましょう。