大丈夫ですか?子どものカラダ

親子
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お子様にこんな症状はありませんか?

  • 姿勢が悪い。
  • 仰向けで寝れない。
  • うつ伏せ寝のくせがある。
  • 顔に歪みがある。
  • 長時間立っていられずすぐに座り込んでしまう。
  • 落ち着きがない。(多動症)
  • 集中力がない。
  • もの覚えが悪い。(学習障害)
  • すぐに虫歯になる。
  • 小児喘息やアトピーである。
  • 身体が硬く、持久力がない。
  • すぐにキレる。
  • 視力低下  などなど、、、

子供にこんな症状があるのは、歪みが起こっている可能性があります。
第1頚椎(アトラス)の歪みがあれば、一日も早く正常に治すことをおすすめします。
特に成長期の子供の場合は将来に大きな影響を及ぼします。

なぜ子供に骨格矯正が必要なのか?

 子供は成長期であるため、骨格が歪んでいるとそのまま成長してしまいます。
そうすると関節がやわらかいため、軟部組織(靭帯など)を痛めやすくなります。
精神面や学力の発達においても重要な時期です。

 歪んだまま成長してしまうと、それを元に戻すのに時間がかかってしまいます。
子供のうちに矯正を開始すれば時間も短くて済み、体への負担も軽くてすみます。

なぜ子供に歪みがおきるのか?

  • 出産時に起こる。(難産や鉗子分娩など)
  • 股関節脱臼による。(浅股脱など)
  • うつ伏せ寝による。
  • 事故や落下などにより起こる。(急激な強い圧力も同様)
  • 「高い高い」をして首に負担をかける。
  • 運動不足。歩かないと腕を後ろに振らないので猫背になる。
  • 家庭でもテレビ・パソコン・ゲーム・携帯電話に、悪い姿勢で長時間熱中している。
  • 机に向かう時間が増えている。座った状態で下向きの姿勢は背骨に過大な負担をかけます。
  • 現代社会のストレス増加による。

 子供だから歪みなんてあるはずがないと思われているかもしれませんが、実は歪みは子供の頃に起こっているのです。
ただ症状が出ていないとなかなか気づきません。
親は子供の姿勢に注意し、観察してあげることが重要です。

子供の成長において注意すべきこと

 寝返りは体幹を鍛えるための重要な動きです。寝返りしやすい環境を作ってあげましょう。
 できるだけ「はいはい」をさせましょう。はいはいをすることにより左右の手足を交互に動かすので、右脳と左脳を同時に使えるようになります。歩行器などを使ったり無理に立たせたりすると、今後の脳の発達に影響を及ぼす可能性があります。
 うつ伏せ寝をする子供は特に注意が必要です。常に首が過度にねじれた状態になるために脳の神経が圧迫されます。
胃腸の弱いお子様はうつ伏せ寝をする傾向が強くなります。腹巻きなどでお腹が冷えないように工夫するとうつ伏せ寝はなおります。
 かばんはできるだけ背負うものを選んであげましょう。手提げカバンは、腕の動きをとめるので猫背の原因になります。
肩にかけるカバンも、ねじれを作りますので左右交互にかけるなど注意が必要です。

成長の仕組みと正しい身体を知る

 過保護になりすぎると子どもの生活圏が狭くなってくるため、体格と体力が反比例してしまいます。
基本的な骨の成長の仕方と体型のでき方を理解して、背骨や筋肉の役割と大切さを認識してください。
 とくに乳幼児期からの多数の運動機能の発達が、将来の身体の動きにどのような関わりがあるかを知って、乳幼児期に養われなければならない運動機能を習得する環境造りの大切さを知ってください。

人間の土台として大切な骨の成長のメカニズム

 カルシウムの固まりである骨は、私達人間の身体を支えて頑張っています。
子どもの骨は、軟らかくて成長がとても早いものです。そのため骨の成長の仕方によって身体の作りが違ってきます。
正しく骨を成長させることによって、均整のとれた骨格にし重い物を背負っても耐えられるようにして、将来大人としての役割を果 たすことができるようにする必要があります。
骨の成長のメカニズムを知り、子どもと一緒に骨の大切さを考えてみましょう。

 骨は軟骨と呼ばれる軟らかい骨が成長をして形を作り上げ、そのあとから硬い骨の組織に変化していきます。
この過程は胎児のときから始まり、すべてが終了するのは30才頃といわれています。これを部位別に年齢を追って説明します。

背骨(脊椎)は20才まで成長し続けている

 大黒柱のように大事な背骨は、24個の骨と23個のクッションの働きをする椎間板でできています。
背骨の中心には脊髄神経が走っています。
 背骨1つ1つの形は、場所によって多少違いますが、大きくとらえると図のようになります。
背骨には、体重を支える部分と、関節の動きをする部分があります。

  この2つの部分が軟らかい骨からしっかりとした硬い骨になることが必要です。これを骨化といいます。
  まず1才までに関節部分の土台となる椎弓と呼ばれる部分が、硬い骨としてでき上がります。さらに体重を支える椎体とよばれる部分が、次第に骨化を大きくしていきます。
  3〜6才の間で、椎弓と椎体が骨化してつながります。椎体は18才以降に完全に骨化が終わります。
  また12〜14才で左右の突起と後ろの突起の骨化が始まり、20才で椎弓とつながります。これでほぼ完成します。
 成長期に激しい運動で身体をねじったり、前後の動きを繰り返していると、軟骨の部分が離れてしまいくっつかなくなり、腰や脚にかけての痛みが出ることがあります。これを「分離症」といいます。

骨盤が完成するのは25才くらい

 骨盤は図のように成人では仙骨、左右の寛骨、尾骨から作られています。
 仙骨は子どもの頃は、5つの骨が積み上がってできています。その一つ一つが背骨と同じように骨化が進み、2〜5才で硬い骨としてつながります。さらに骨化が進んでいきますと、積み重なっている5つの骨が一つにつながっていきます。そして25才くらいで完全に一つにつながります。

 寛骨は出生したときには、腸骨・坐骨・恥骨の3つに分かれています。それが思春期までは個々に存在していて軟骨でつながっていますが、成年期になると一つの骨としてつながります。
  しかし股関節の部分は10〜12才頃から骨化が始まり、18〜20才ごろに周りとつながります。さらに周囲の骨化が進み、25才頃に完成します。
 尾骨は仙骨のように4つの骨が積み重なっています。7〜12才頃から骨化が始まり、30才頃に終了します。子どもの頃は4つが離れていますが、大人になるとすべてくっついて一つになります。

 女の子で横座りをする子がいます。横座りは習慣性のものです。
そのため左右の骨盤の骨は、横座りをしやすいように成長します。ということは左右で形や大きさに差が出てしまうということです。
骨盤の骨は、左右対称に発育することが大切です。そのためには座り方に注意することが大切なのです。

成長期は軟らかく、折れにくい、腕や脚の骨

 腕や脚のように長い骨は、幹の部分が、胎児の2〜3か月目から骨化が始まり太さを増します。骨の先は軟骨が成長しつづけて長くなります。
その後を追うように、生後2週間から12才までの間に数か所で骨化が始まります。16〜25才頃には、幹の部分と先端の部分の骨化がつながります。

 長い骨の成長段階で起こりやすいことがいくつかあります。
成長期には骨が軟らかいので、強い衝撃を受けてもポキンと折れることは少なく、柳のように曲がるような折れ方をします。複雑な骨折をしますと、左右で骨の長さが異なってしまうことがまれにあります。

 親が子供と遊んでいるうちに、子どもの手を払いのけたり、引っぱった瞬間に「痛い」といって腕を下げたまま動かせなくなることがあります。これは、肘が抜けかけた状態です。肘の外側にある骨の先が太くなっていないために骨をベルトのように止めてあるじん帯から抜けそうになるのです。小学校に入るまでは注意が必要です。子供の手を握るときは親指をもたないこと。子供に握らせるようにしてください。

 女の子がよくO脚やX脚を治したいと言って来ますが、ペチャンコ座りをする子は、太腿の骨が股関節のところで内側へねじれたまま成長します。
そのため膝が内側を向きます。爪先を内側に向けたペチャンコ座りの子は、膝から下の骨が外側にずらされるように成長しますので「O脚」になります。爪先を外側に向けたペチャンコ座りの子は、膝から下の骨が内側にねじられるように成長しますので、立ったときに爪先が外を向いてくるぶしが離れてしまうため「X脚」になります。

  成長段階で骨の形状が決まってしまったものは治りません。しかし骨盤や内臓の問題で、内転筋の筋力低下を起こしている場合も、O脚になることがあります。これは問題が解決されて、内転筋の働きが正常になれば治ります。見ための良さばかりでなく、機能的な良さを考えるようにしてください。

噛むことが発達を促す頭蓋骨

 頭の骨は、脳を包んでいる部分と顔の部分に分けられます。この両方の骨のほとんどが、ゼラチンのような結合組織というものから硬い骨に変化していきます。
  特に脳を包んでいる部分は、数か所の骨化点と呼ばれる部分から、放射状に硬い骨に変わっていきます。したがって乳児の頭を触ると軟らかくてフニャフニャしているところがあります。そして脳の発達と合うように発達が速く、3才頃までに軟らかいところがなくなります。

  顔の骨は生後数年経ってから、顔に付いている筋肉の発達にしたがって発達がよくなります。したがって上アゴの骨や下アゴの骨は、物をよく噛むことによって成長していくのです。

  顎(がく)関節も約20才まで成長をします。顎(がく)関節は成長過程やその後の生理的、機能的な周囲の環境に影響を受けます。スプーンを使って流し込む食べ方ばかりしたり、軟らかいものばかりを食べていると、噛む回数が少なくなります。下あごの成長が歯の成長に追いつけないで歯並びが悪くなり、そのために噛む力が強くならずに形成がさらに遅くなってしまいます。

 また虫歯を抜いてしまってそのままにしていると、その両隣の歯が寄ってきます。すると上の歯と下の歯の当たる位置が次第に変わってしまいます。

そのため、噛んだ時にその部分が早くぶつかってしまう早期接触をおこします。虫歯を治療して詰めた金属が上の歯の形状とうまく合わない場合も、同じようなことが起こります。そのままにしておくと噛んだ時、顎関節の受けになっている側頭骨に加わる力の強さと方向に、左右で違いが出てきます。虫歯を作らずに何でもかめるようにしておくことが必要です。

規則正しい生活で、正しい骨の生まれ変わりを

 骨は成長している間にも、作り換えを繰り返しています。作り換えをして新しくするために、古くなった部分を溶かす骨吸収という働きと、その後に新しい骨を作っていく骨形成という働きが行われています。この2つの働きを調節しているのが、ホルモンと呼ばれるものです。このホルモンは働きによって2つに分かれます。

 1つは、骨吸収と骨形成をいつも釣り合うようにして、活発に作り換えをさせているホルモンです。このホルモンは、副甲状腺ホルモンと、活性型ビタミンDです。
 もう1つは、骨吸収をするための破骨細胞というものが、生まれることを抑える働きをしているホルモンです。このホルモンは、甲状腺ホルモンと性ホルモンです。性ホルモンには、女性ホルモンと男性ホルモンがあります。成長期や思春期には、成長ホルモンの働きが大きくなるために、骨吸収より骨形成の働きが上回ります。そのために骨は大きくなり丈夫になります。したがって、子どもの成長においては、規則正しいリズムの生活習慣を作り、性ホルモンの働きやすい環境を作ることが大切になります。

骨を強くする成長の仕方を考える

 物を持つと、物に重力が働いているので重さを感じます。「骨」はこの重力に耐えなくては折れてしまいます。そのため重力に耐えられるように骨形成を行います。

 物を持たなくても、脚を上げることでも腿の骨には重力がかかります。ということは運動をすれば、骨には重力が働くということなのです。つまり運動をすればするほど、その重力に耐えられるように骨形成が盛んになり、丈夫になるというわけです。
宇宙飛行士は、宇宙空間で無重力の状態になるため、逆に骨形成が抑えられて、結果的に骨吸収が上回ってしまいます。そのため長時間滞在することはできません。骨は適度な力をかけていないと成長しないのです。
しかし片寄った力がかかることは良くありません。よく突き指をしたらだんだん指が曲がってしまったということがあります。
骨が縦に長くなるのは、骨の先端部分の軟骨が成長をしていくからです。速く硬い骨になってしまうと丈夫にはなりますが伸びることはなくなります。
骨の先端部の骨化が、年齢がたってから始まるのはこのためです。この先端部分に、適度の力がかかっているとどんどん成長をしていきますが、ボールが指に当たるなどすると、その部分の軟骨の細胞を痛めてしまうために、骨形成の速度が遅くなります。そのために関節部分の内側と外側の骨の長さに違いが出てしまいます。その結果 、関節のところで指が曲がってしまうのです。
  また股関節の部分でもよく成長の仕方の片寄りがおこります。横座りをすることによって片寄った力を受け続けるために、成長する部分が違ってしまい、左右の骨の形が変わってしまいます。そして側の股関節が開かなくなったり、強い痛みをおこしたりします。
  また軟骨の成長が活発な時期の筋力トレーニングは、筋肉が骨に付いている部分の損傷をおこしたり、筋肉で骨が引っぱられて変形をおこしたりします。
  したがって、中学生までは、無理な筋力トレーニングは避けるべきです。

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